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BATMAN(バットマン)-アクションとキャラクター

「映画死闘」では、大事なことは格闘技と映画から学んできたミカミが、主に格闘技視点で映画をレビューします。

蹴って、殴って、映画観て、人生で直面するあらゆることを探求しよう!

映画のアクションって、ただ暴れたり、ナイフやバールのようなものを振り回しているだけじゃないんです。

キャラクターが選んだ格闘技に性格が滲み、習熟度からは背景や成長度が垣間見え、迷いで拳が鈍り、年のせいか荒れた生活のせいか回し蹴りでひっくり返り、敵に対する怒りや愛情でかける技は変わり、良かれと思った装備に足を引っ張られ・・・

そう、アクションとはキャラクターを語るものなのです!

今回は、歴代バットマンのうち2人のバットマンを比較して、それぞれのバットマンの性格を考察したいと思います!

目次

ところでバットマンってなに?

バットマンはスーパーマンと並んで、アメリカの出版社DCコミックスの最古かつ最大の看板作品で、アメコミ(いわゆるアメリカの漫画本。ヒーローものが有名)全体をみても知名度も人気もトップクラスといってよいキャラクターだと思います。

昼の顔は大金持ちの実業家、夜の顔は漆黒のスーツに身を包んで悪と対峙するヒーロー、それがバットマンなのであります。この辺りについてもいろいろ語りたいところではあるのですが、また別の機会に…。

この漫画から生まれたバットマン、初の映画化が1943年「Batman」ということで、日本との太平洋戦争中に撮影・公開されているんです。ちなみに敵も日本人らしいです。

改めてバットマンの歴史の長さと、戦時中に子ども向けの娯楽作品を作っていたアメリカという国のパワーを感じます。というかこれって、完全にいわゆるプロパガンダ映画ですよね?

これまでたくさんの俳優がバットマン演じてきました
わたしが観てきただけでも、マイケル・キートン、ヴァル・キルマー、ジョージ・クルーニー、クリスチャン・ベール、ベン・アフレック、おもちゃのレゴ(!)、ロバート・パティンソンなど。いやー本当に多いね!

バットマンが2人もまとめて出てくる映画が出た!

皆さん、2023年6月に公開されたTHE FLASH(ザ・フラッシュ)はもうご覧になったでしょうか?
わたしは公開されるなりいそいそと映画館まで足を運び、しっかり入場者特典のステッカーまでもらっちゃいました

今回はDCコミック原作の映画作品の最新作「THE FLASH(ザ・フラッシュ)」で描かれた2人のバットマン達のアクションを語りたいと思います。

「2人?達?複数形?」と思いますよね。でも、そうなんです。2人(正確には3人)も出てくるんですよ!

なぜなのかは、さすがにネタがバレすぎて書けません。ぜひ映画を観てもらえればと思います!

さて、この映画でバットマンを演じているのはベン・アフレックとマイケル・キートンですが、彼らが演じるバットマンのアクションにはそれぞれの特徴がありました。

今さらですが、このコラムには映画「THE FLASH」のネタバレが若干含まれることをご承知おきください

ベン・アフレックのバットマン

まず、ベン・アフレックが演じるバットマン。ベン・アフレックは、2016年「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」からバットマンを演じています。

こちらのバットマンは、重厚感がありながらも動きの素早さもあり、格闘シーンでの動きにもバリエーションが多く躍動感に満ちています。スーパーマンと戦う前にはしっかりと身体づくりをしていますし、パンチやキックのフォームからも、格闘技のトレーニングを積んでいることが動きの端々に感じられます。

また、観ていてはっきりわかる特徴として、相手の攻撃を受ける場面が多く、ちゃんと凄く痛そうな顔をしています。痛そうな顔をする理由としては、恐らくこのバットマンはすでに中年の後期で長年の戦いにより肉体的にも精神的にも疲弊しているという設定だからでしょう。

また、「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」で、戦いの前にしっかりとトレーニングをしているのは、人間の力を遥かに超えた宇宙人(この時はスーパーマン)との戦いの前に、少しでもバットマンの強さを観客に受け入れさせるためもあると思います。

ジャッキー・チェンの初期の作品などは典型ですが、トレーニングシーンはそのキャラクターがトレーニング以前よりも成長しているという映画的表現ですから

ただ、ケトルベルを振り回したり、バトルロープをバタバタしてるぐらいでスーパーマンに追いつくのか?

ほとんどの観客がそんな疑問を抱くところでしょうが、このトレーニングはスーパーマンをぶん殴るためというよりは高重量のバットスーツを扱えるようになるためのトレーニングだったというのが、後にわかるわけです。

この戦いがどうなるかは「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」をご覧ください。意外とちゃんと戦ってますので。

とにかく、アクションパートにおいて、彼はずっと必死で気を張っていて満身創痍です。

マイケル・キートンのバットマン

次に、マイケル・キートンが演じるバットマン。マイケル・キートンは1989年「バットマン」からバットマンを演じています。

1989年のバットマンを改めて観てみると、バットマンのマスクが肩まで一体化していて首をひねる動作ができないことに気づきました。

そのせいか、キートンバットマンの動きはどこかぎこちなく、例えば複数の相手と対峙した時には、体全体を動かして周りを見渡すか、逆に体は動かさずに目だけでギョロリと周囲を確認することになります。

どこかコミカルな印象と同時に、クラシックホラーに登場するモンスターの着ぐるみような挙動にも見えるあたりは、監督ティム・バートンの趣味と合致しているような気がしておもしろく感じました。

身動きの制限があるため、ファイトスタイルは相手の攻撃を腕や体で受けてバットスーツの防御力を誇示してから反撃して一撃で仕留めるというのが基本スタイルとなります。攻撃を仕掛けた側が自らの攻撃に効果がないことに動揺した瞬間に、心と体をへし折るようなイメージです。

しかし、なぜかキャットウーマンの攻撃だけは、非常に効果的にバットスーツを破いたりしますニャア!

バットマンのアクションを意図的にコミカルに描きつつも、バットマンのどこか不自然な挙動は、人間ではない何かと対峙しているという恐怖を悪党たちに感じさせるのに一役買っているように感じます。

攻撃のバリエーションは少なめ、しかしながら効果的な攻撃で効率よく相手をノックアウトするスタイルというところでしょうか。

THE FLASHで2人のアクションを堪能しよう!

THE FLASH(ザ・フラッシュ)での2人のとんでもない活躍を見ていると、

バットマンってこんなに凄かったっけ?

というごく素朴な疑問も沸いてきますが、2人のアクションの違いをある程度踏襲したアクションでそれぞれのバットマンの良さが引き立つような演出がなされていて、1989年のバットマンから観ている者としてはとても心躍るシーンが沢山ありました。

映画「THE FLASH」については、国内外の興行成績はあまり振るわず、赤字になるか製作費を取り戻せるかの瀬戸際とのことですが、ヒーロー映画としてもSF映画としてもアクション映画としても大傑作だと思います。

まだ未見の方へは自信をもってお勧めします。今のところ、個人的には今年(2023年)一番の作品といっていい出来ですので、機会があれば迷わずに視聴していただければ嬉しいなぁと思う次第であります。

なお、THE FLASHはAmazonのPrime Videoから観られるようです。

上のボタンは、Amazon Prime Video のページへリンクしています。予告編は無料で視聴できます。
映画本編がプライム会員特典として無料視聴対象となっているかは、ご自身で確認してくださいね!

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