道場は、格闘技の練習をする場だけでなく、人々の生きる道が交錯する場所でもあってほしいと願っています。
そんな空我道場に集う愉快な仲間たちの、豊かな個性やエピソード、格闘技を練習に感じている魅力などを深掘りしたく、私ミカミがインタビューさせていただきます。
Aくん
身長:168㎝
階級:基本55㎏(スーパーバンタム級相当)
空我歴:2021年3月入会(大学3回生からキックボクシングスタート)
現在は仕事と両立させながら、キックボクシングと総合格闘技を練習中!
戦績:2022年9月デビュー
4戦2勝1敗1分(1KO) 2023年11月末時点
大学生から社会人になり、練習と仕事を両立させながらさらに試合にも挑む20代男子のAくんに、格闘技を始めたきっかけや試合に出る気持ちについて聞いてみました!
自分も強い人間になれたんじゃないか?という後悔の念があった
空我でキックボクシングを始めるまでに、格闘技の経験はありましたか?
年長から小学6年生の終わりまで空手をやっていました。
幼稚園でよく泣く子だったので、友だちの親の勧めもあって空手を始めました。
伝統派の空手で、たぶん剛柔流系の空手だと思います。左右の中段の回し蹴りが自分の得意技だと思っていました。
空手だったんだ!わたしも空手から始めたので、なんだか親近感が湧きますねえ。
空我にも子ども空手のクラスがありますが、小学校卒業と同時に退会する子がけっこう多いイメージがあります。
ぼくの場合は、中学生になっても空手を続けたかった気持ちはあったのですが、親に「中学に入ったら忙しくなるかもしれないし、いい区切りじゃないか?」と言われて辞めることになりました。
中学や高校では、部活などでスポーツをしていたんですか?
中学の3年間と高校の1年までは卓球をやっていました。
そのあとは帰宅部です。
卓球も長くやっていたんですね。長く続けられる根気強さは、A君らしい気がしますね。
空手じゃないけど、また格闘技を始めよう思ったきっかけは?
もし空手を続けていれば、小学生のときに習っていた先生のように自分も強い人間になれたんじゃないか?という後悔の念があったのが、一番のきっかけだと思います。
大学では部活やサークル活動で格闘技をすることも考えたのですが、
練習時間などが固定されてしまうと、他のやりたいことが時間的に制限されたり、主体的な気持ちで練習を続けるのが難しいかも・・・とか、あれこれ考えているうちに、コロナ禍が始まって、部活などの活動ができない状況になってしまいました。
格闘技では空手をやりたい気持ちもありましたが、また最初から空手をやると、小学生の時に取り組んでいた空手がリセットされてしまいそうな気持になり、それはちょっと避けたいなと思って、空手を活かせる格闘技ということでキックボクシングをやってみようと考えました。
なるほど。わたしも強くなりたい一心で格闘技をやっていたので、気持ちはよくわかりますね。
いろいろやりたい学生時代とコロナ禍が重なってしまったのは辛かったと思います。
格闘技を始めるにあたって、どうして空我を選んでくれたんですか?
キックボクシングをやりたかったのと、その頃RIZINの人気が出ていたのもあって総合格闘技にも興味があったので、総合格闘技のクラスもある空我へ一度体験にいって、それで入会を決めました。
次は自分が勝つという気持ち
試合出場にも挑戦してくれていますが、練習を積んで試合に出たいという気持ちは最初からあったんですか?
最初のうちは、試合に出るという気持ちは全くなかったのですが、複数の方から「試合にはでないの?」と聞かれることがあって、少しずつ意識するようになりました。
また、一緒に練習をしていて強かったO君が試合で負けたことで気持ちに火がついて、次は自分が勝つという気持ちになり、試合に出てみようと思いました。
練習仲間が刺激になっていたのは、道場主としてはすごく嬉しいです!
実際に試合に初めて出たときの感想は?
試合前はとても怖かったですが、その時は自分以外にも沢山仲間が試合に出ていたし、初試合も自分だけではなかったので、心強いところもありました。
ただ、試合順で自分が一番手というのには緊張しました。
変な試合をしてしまったら後の仲間の試合にも影響がある、と思って気合を入れました。
試合は引き分けでしたが、周りに評価してもらえたし、自分でも手ごたえを感じる内容でした。
普段は落ち着いた雰囲気だけど、試合のときはいつも気持ちの入った良い表情をしていますね。
A君は学生から社会人になっても練習を続けていますが、学生時代と社会人では、格闘技の両立はどちらが難しいですか?
学生の頃は自由な時間があった反面、今日は休んでもいいか…」ということも多かったです。就職してからは、逆に練習できる時間が制限されているので、練習をあらかじめ予定に入れるというように意識が変わったと思います。
制約があるからこその工夫は、格闘技の試合でも大事なマインドだと思います。
ところで、2023年11月の「stand up」では初めてのKO勝ちでしたね!感想は?
最初のダウンを取ったときは手ごたえがありましたが、2度目のダウンはレフェリーストップという感じで、左フック以外はそれほど感触がなかったです。
正直「ノックアウトした!」という感覚は薄く、少し物足りなさも感じました。
でも、KO勝ちという結果は嬉しかったですし、応援に来てくれた皆さんや動画を見た道場の皆さんに喜んでもらえて、とてもありがたかったです。
17秒KO勝ち。こういう勝利の味を知ってしまったら、やみつきになってしまいますよ〜
最後の質問です。
今後、目標にしていることはありますか?
仕事の都合もありますが、できたら3月の神戸カップに出たいです。もし無理でも、試合に出る人のサポートをしていきたいと思っています。
大きな目標というのは特にないですが、今後もコツコツと練習を続けていくことが目標です。
A君はまだまだ強くなると思っているので、仕事との両立は大変だと思いますが、いいサイクルを作って練習を続けてほしいですね。
今日はどうもありがとう!