今日も、蹴って、殴って、映画観て、人生で直面するあらゆることを探求してますか?
さて、格闘技を扱った映画はたくさんありますが、なかでもボクシング映画にはアクションだけでなく、ボクシングと人生を重ねたドラマとしても見応えのある映画がたくさんあります。
今回は、ボクシング映画から人生で直面するあらゆることを探求したいと思います。押忍!
ボクシングと映画
ボクシング…
その歴史を紐解けば、なんと紀元前4000年ほど前のエジプトまで原型を遡ることも可能らしいです。(その歴史を信用するなら)かれこれ6000年ほど経った現在においては、エジプトどころか世界中で広く知られ、熱狂的ファンが群がる超有名スポーツです。
それが証拠に、ボクシングと聞いてそれがどんな競技なのか全く想像がつかない方は、極めて少数ではないでしょうか?
さて、そんな愛されてやまないボクシングですが、今も昔も映画の題材として使われることが少なくありません。
なぜボクシングが映画の題材にしやすいのか(つまり、ボクシング映画はなぜおもしろいのか?)については、主に4つの理由があるのではないかと思います。
- 競技が比較的シンプルでわかりやすく、世界的な知名度もある
- 1対1の個人競技であることから、主人公の内面やストーリーに集中してドラマを描きやすい
- ”殴り合い”というアクションは映像としてパワーがある
- プロ格闘技全般に言えるが、ボクシングは特に他のスポーツと比べて1試合の重さが違う
つまり、「長ったらしい説明抜きで」「主人公の人生や想いをしっかり描いて、観客の気持ちも盛り上がってきたところで」「カタルシスを覚えるような迫力のアクションで観客を熱狂させる」ことができると言えます。
なお、最後の「1試合の重さ」について補足すると、ボクシングはお互いの身体にダメージを与えあう競技であることと、試合ごとに厳しい減量を強いられるために多くの選手にとっては体の負担が大きく、他のスポーツに比べて一人の選手が出場できる試合数が少ない傾向にあります。
そのため、たった一つの勝敗で選手としての商品価値が大きく変わってしまいますし、ましてや世界タイトル戦ともなると選手陣営のスタッフも巻き込んだ大勝負になっていきます。
ボクシングの世界タイトル戦に限らず、たくさんの想いや人生がかかった”大事な闘い”は、映画において魅力的なドラマやストーリーとなりえます。ボクシングを題材にすることで、そういう”大事な闘い”を描きやすくなるんでしょうね。
おすすめボクシング映画-6R
そんなわけで、世界中で多くのボクシング映画が作られているのですが、このジャンル…玉石混交、けっこう当たり外れが多いなという印象があります。(あくまで個人的な感想です)
そこで!短い人生において無駄な時間を使わないためにも!
わたしミカミのおすすめボクシング映画(観たい映画も含む)をまとめて紹介いたします!
最初に言いますが「ケイコ目を澄ませて」は入っていませんよ!
ミリオンダラー・ベイビー(ガード大事。ほんとに大事)
女子ボクシングの世界を、巨匠クリントイーストウッドが描きます。
古びたボクシングジムで老トレーナーとして佇むイーストウッドの存在感は抜群!バラックの隙間から差し込む光が、古びたジムを教会のように、老トレーナーを牧師のように照らします。
長く生きた男が”今”に命を懸ける弟子に対峙した際に何を思い、どう行動するのか…。主演のヒラリー・スワングの鬼気迫る演技も心に刺さります。
あと、パンチを打つ際にガード下がるというのは”あるある”なんだなぁと思うと、世界中のボクサーに親近感が湧きました。
ロッキー(言わずと知れた名作。「エイドリアーン!」)
ボクシング映画という範疇を超えて語られる名作中の名作。
様々な切り口で語ることができるこの作品ですが、わたしはこの映画を「チャンスから逃げなかった男の話」と紹介します。
誰もが一度や二度くらい『自分にもチャンスや運があったら今頃…。』と思うことはあるかもしれませんが、巡ってきたチャンスに対して実際に飛びつけるような人は少ないと思います。
想像を超えるまたとないチャンスにおびえ、恐れながらも、それを懸命に掴み取ろうとするロッキー。その姿に心を打たれない人などいるのでしょうか?(いるわけない。誰もが、階段上るとロッキーのテーマが聞こえてくるはず・・・)
エイドリアンとロッキーのどこかちぐはぐなデートシーンも、恋愛初心者同士の姿として妙にリアルだったりもします笑
クリード チャンプを継ぐ男(「俺はこの闘いがどんな闘いか知っている!」)
ロッキー・ファイナルでようやく終わったロッキーの物語ですが、今度はトレーナーとして再登場することとなります。
ライアン・クーグラー監督がスタローンに脚本を持ち込んで映画の制作を実現させたというエピソードと、劇中でクリードがロッキーにボクシングの教えを乞う姿がメタ構造として重なります。
会うことなく亡くなった伝説のチャンピオンであった父。その父と戦い、深い親交のあったロッキーにボクシングの手ほどきを受けながら自らのルーツを辿ろうとするクリード。その姿はロッキーで描かれていなかった現在の若者の悩みが描かれているように感じます。
クリードを鏡の前に立たせた際の、ロッキーのセリフが最高
百円の恋(内側から”キレイ”になる)
今回紹介する唯一の邦画です。
映画が始まってすぐに、この作品の生々しさにギョッとしたのを覚えています。
主演の安藤サクラの演技が本当に素晴らしく、ヒロインがボクシングを通じて心身ともにデトックスされ、生きる感触を取り戻し、人生に向かい合いはじめる姿に心を打たれるとともに、ボクシングが持つ魅力を力強く感じさせてくれます。
このタイトルのほうがキャッチーなのかもしれませんが、この映画のタイトルは「百円の女」が相応しいとこっそり思っています
リアル・スティール(反論覚悟で紹介します)
これをボクシング映画と言ってよいかどうかは議論の余地があるでしょうが、ボクシングが深く関わってくる映画なので入れさせてもらいました。
私事ですが、ロボットが身を削りながら懸命にがんばる姿を観ると自動的に涙が出てくる身体構造になっていますので(イッツオートマチック)問答無用で好きです。
スタローン主演の傑作「オーバー・ザ・トップ」とほぼ同じプロットですが、上手く現代的にブラッシュアップされていてなかなかの快作だと思います。
オーバー・ザ・トップも観てね!
リベンジ・マッチ(無責任と謗られる覚悟で紹介します)
おススメといいながら、正直にいうと全く内容は覚えていないのですが、「ロッキー」vs「レイジングブル」みたいな話で、スタローンとデ・ニーロがボクシング映画で共演し、対決しています。この映画の話が話題になっているのを身近で聞いたことがないので、知らない方も多いのではないかと思い紹介させてもらいました。
「エクスペンダブルズ」あたりから、スタローンがやたらと”夢の競演”を実現させまくってた時期の作品となります。繰り返しますが、感想は特にありません。覚えていないので。
ただ、最後にボクシングファンにとってはびっくりする2人が揃い踏み!そこだけは覚えているので、観るのをおススメできます!